こんにちは、オニコです。
わんちゃんを何頭も飼っている飼い主さんよりご相談いただきました。
水について少し話しがそれるのですが、災害用に人間用の水は備蓄しています。うちはシニアワンコ3匹なのですが、いざというとき、人間の普通のペットボトルの水で大丈夫なのでしょうか? 硬水とか軟水とか?考えた方がいいのでしょうか?普段は人間もワンコもみんな水道水です。今備蓄している水は人間用、5年の賞味期限のものです。小さいワンコたちにはなんとなく有毒な気がして。。。
ご質問いただきありがとうございます。
災害時でも、あらゆる場面で水が必要になりますよね。でもいつもと同じように水道からきれいな水が出るとは限りませんから、水の備蓄は非常に重要です。
いつもと違う水を与える、ということに質や内容に不安を感じていらっしゃる様子がうかがえますが、そもそもなぜ水道水なら安心と感じられるのでしょうか。
以前別の記事でも話題になりましたが、食品衛生法では、ミネラルウォーターは「水のみを原料とする清涼飲料水」として定義されています。つまり、水以外に何かを添加してはいないわけです。
これをどこから持ってくるかというと、日本の場合はほとんどが地下水です(氷河とかないんで)。この地下水を採取、ろ過して、加熱殺菌等の除菌・殺菌処理を施してから容器に詰めて、蓋して出荷しています。
それに比べて、水道水は水源が川であることが多くあります。
そのためより念入りに綺麗にするため塩素が使われていますから、カルキ臭が気になることもあるかもしれませんが悪くなりづらいというのは確かです。
つまり水道水の方がミネラルウォーターより消毒はばっちり、ただし有毒?である塩素は入ってますよ、ということですね(もちろん有毒でないレベルに抑えられております)。
またミネラルウォーターにした場合、軟水や硬水といった硬度を気にするべきかどうかということですが…「ミネラル」という言葉がついているので、ミネラル豊富な水がミネラルウォーターとイメージされることも多いのですが、実はそんなことはなく、それどころか水道水にも硬度があります。
硬度はカルシウムとマグネシウムがどれだけ入っているかで決まりますので、水を採取する地域によって異なりますが、日本の水道水硬度の平均は約50です。硬度60以下が軟水、120以上が硬水と定義されているので、水道水は軟水ということですね。
ということは普段と同じような水を使いたいという方であれば、軟水を選ばれるのがいいということになります。
また5年など長期保存可能なミネラルウォーターは、特別に、例えば塩素などを加えているわけではなく、加熱殺菌方法の時間や、入っている容器、更にそれを入れている箱に品質を安定させるための工夫がされています。なので実は普通のミネラルウォーターと元は一緒ということも少なくありません。
結論としては
- 災害用にミネラルウォーターを備えるのは必要
- 人間用の5年賞味期限のものをわんこに与える問題点はなし
- 普段の水に近づけたいのであれば軟水を選ぶ
ということになりました。
オオハシ
小さいワンコたちであるからこそ、水分が取れなければ体に予備が少なく、脱水しやすいといえます。
衛生的に問題のない水を十分に備えておくというのは、飼い主さんにぜひやっていただきたいことですね。