手作り食

ペットが手作り食で栄養失調にならないですか?

こんにちは、手作り食をがんばる飼い主さんが迷子にならないよう全力でサポート、獣医師諸々(諸々が気になる方はプロフィールをごらんください)のオオハシオニコです。

 

ペットの手作り食といえば定番で質問されるのが

飼い主さん
飼い主さん
手作り食で栄養失調にならないですか?

これです。

 

飼い主さんはもちろんですが、動物病院関連者(とくに動物看護士さん)やペットシッターさんにもよくきかれます。

 

結論から先に言いますと

獣医オオハシ
獣医オオハシ
手作り食の内容によります

 

えー、なにそれー、と思いますか?

そもそも栄養失調ってなんでしょうね?

 

ペットの手作り食で心配される栄養失調とは


専門家っぽくいうと
「栄養失調 とは栄養素の不足または過剰に関連した、不適切またはアンバランスな食事に伴う状態」

  • anomalotrophy《医》
  • dystrophy《病理》
  • malignant nutrition
  • malnutrition(←これが多い)
  • nutritional deficiency
  • trophic disorders

つまり、栄養素が無さすぎてもありすぎても問題で、両方を含めて栄養失調malnutritionなのです。

そのため、鉄不足とエネルギー過剰が両方あるような、残念なこともあるわけです(デブなのに貧血みたいな)。


※ちなみに「栄養不良」は「栄養失調」とほぼ同じ、ですが「不良」のイメージから栄養が足りてないことを指す場合もあります。「低栄養」はそのまま栄養の低さ=不足をさし、エネルギー不足をいうことが多いです。

 

だいたいにおいてみなさんが言われる「栄養失調」は、

飼い主さん
飼い主さん
栄養バランスが崩れてなんだか取り返しのつかない大変なことになってるんじゃないかっ

という意味のようです。

 

やりがちな「これはダメでしょペットの手作り食」

○○ばっかり手作り食

「○○がいい!」

ときいたので、さっそくその○○を買ってきて、いつものごはんにトッピングしてあげる

→ 目新しい○○ばっかり(ささみ+キャベツとか)喜んで食べる

→ ○○が増える

→ ○○しか食べないの!となり、トッピングから主食になってしまい、そればっかりになる

 

都市伝説なのか、何なのか、巷で大人気なのは「ささみ+キャベツ」の組み合わせです。

しかしこれは、長くなるのでそのうちまた別に書きますが、かなり偏った栄養バランスなのです。

「タンパク質と繊維質がとれているからヘルシーね」

となぜだか自信満々の方がいらっしゃるそうなのですが、それこそ栄養失調まっしぐらです。

ただし!まあ半年くらいはかかります。それにまずは間違いなくやせます

そのため、確実に栄養失調になる危険な手作り食なのですが、高い評価を得ているようです。

 

少しずつもらってしまういつの間にか人のごはん手作り食

かわいい、愛想のいい小型犬に多いのですが、飼い主さん家族が食事をしていると自分のごはんそっちのけで飛んできます。

 

そして

  • かわいすぎる顔でアピール
  • うるさすぎる声でアピール
  • 最終的には足をなめる→かじるアピール

など、あらゆる手段でごはんをねだってきます。

 

一人があげてしまえば堤防は決壊(笑)、次々とおいしいヒトのごはんがいただけます。

 

もちろんこれ自体ほほえましいことではありますが、よろしいこととは思えません。

しかしそんなことより栄養的に問題なのは、この場合だいたいにおいて、ペットは一番おいしいものをみんなからもらうことです。

 

つまり、日本ではだいたい人はごはんやおかず(主菜、副菜)、汁物などなんとなくバランスよく食べています。これは本当にすばらしいことで、日本の初等教育や家庭科教育はもちろん、ごはん担当をしている人に深く感謝するべきです。

 

しかし、ペットはその中の主に主菜となる「唐揚げ」とか「焼き肉」とか「お刺身」など、一番おいしいところをみんなからもらうことができる、つまり全然バランスとれていないことになります。

 

たまにならもちろん笑い話です。

しかしペットをホテルに預けるときに

飼い主さん
飼い主さん
ケンタッキーしか食べないんだけどこれって手作り食ですか?

と真面目に相談されても困ってしまいます。

 

 

手作り食で栄養失調になるかどうかは、その内容によります。

しかし、栄養失調にはいきなりはなりません

少しずつ時間をかけて体調に変化が出てくるのです。

 

また、世界に誇る和食だけでなく、洋食・中華などなどさまざまな食文化に親しんだ日本人であれば、一般的にもっている栄養バランスの知識はそのままペットの栄養に生かすことができます(チーズマカロニばっかり、とかポテトは野菜!サラダと一緒!と言い張る人たちとは違うと思っています)。

 

ですから

飼い主さん
飼い主さん
これを食べさせたら栄養失調になっちゃうかしら???

と心配する必要はありません(そんなことが起こったら、それは栄養うんぬんではなく、普通に体に有害なものです)。

 

そして幼少期の成長を阻害するほどおかしなものを与えていない限り(子犬に野菜だけ、とか子猫にごはんだけとか)、取り返しのつかないことにはならないのが手作り食です。

 

自分のごはんならともかく、ペットの手作り食に興味を持った方は、間違いなく向上心のある愛情深い飼い主さんです。

 

どうぞ、正しい知識をもって、楽しく手作り食に親しんでください。

 

本日は以上です。

 

 

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