もろもろ雑談

季節の変わり目は体調の変化が当たり前

梅雨明けの暑すぎる夏の始まり、動物も人も体調崩しがちですね。
ペットたちも、飼い主さんたちも、そして当院のスタッフもいまいち体調がさえないのが続出です。

獣医オオハシ
獣医オオハシ
季節の変わり目は仕方ないですね

というと

飼い主さん
飼い主さん
え?なんで?

とよく反応される飼い主さんがいらっしゃるので、以下のように説明しています。

どなたかの参考になれば幸いです。

季節の変わり目とは?

日本のように春夏秋冬の季節がはっきりとしている国では、その季節に応じた体調管理が必要と昔から考えられています。
基礎となっている東洋医学の考え方には「五行説」または「五行思想」があります。
五行説は古代の中国で唱えられていた自然哲学の思想のことで、「万物(すべてのもの)は木・火・土・金・水に分類された5つの元素からなる……」と考えたことにもとづきます。
この5つの元素は互いに影響を与え合い、その相互作用によってすべて変化し、循環していくという考えなのです。

土用というと夏の「土用丑の日」を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は土用は各季節にあります。

先述した五行説では、春・夏・秋・冬をそれぞれ木・火・金・水とし、土を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから、それぞれの次の季節にうつる前の18日間を土用といいます。
つまり季節の変わり目とは、土用を指し、次の季節へ移る前の調整期間のようにとらえられているため、さまざなからだの不調があらわれやすく、それを整える期間なのです。

どんなことがおこる?

五行はありとあらゆるものに対応していて、なんと人間の体も五行によって分類することができるのです。体は「五臓」といわれる5つの器官に分けられます。

  • 脾(ひ):土用の季節
    食べ物の消化、栄養の吸収を助ける
  • 肝(かん):春の季節
    気や血をコントロールする、自律神経や新陳代謝の機能
  • 心(しん):夏の季節
    心臓機能だけでなく精神や思考など脳の働きも含む
  • 肺(はい):秋の季節
    呼吸機能に関する機能全般
  • 腎(じん):冬の季節
    成長、発育、生殖活動に関わる精気

このように五行説により季節も5つに分類され、五臓にそれぞれ影響をもたらします。
季節によって引き起こしやすい体の不調が異なるとされているのです。

具体的にはどうなる?

【春】 → イライラ、頭痛、倦怠感、生理不順など

【夏】 → 精神不安定、不眠、血圧の異常など

【土用】 → 消化不良、食欲不振、吐き気など

【秋】 → 呼吸不全、鼻水、鼻づまり、せきなど

【冬】 → 関節痛、脱毛、便秘、下痢など

どうすれば快適に過ごせる?

「東洋医学」と聞くと、なんとなく「漢方」「鍼灸」といったイメージが強いかもしれません。
でも、東洋医学と対称の位置に現代の医療の中心となるなる西洋医学があり、両方を併用することで症状改善などの有効なケースがけっこう多いのです。

【西洋医学】➡検査から得られた体のデータをもとに病名を特定し、その病気を治療・改善するための薬の処方や、手術を主とする医療。

【東洋医学】➡個々の病気に対して治療ではなく、体全体のバランスを整えるためのアプローチをする医療。

古代中国では、過度な飲食を慎み、規則正しい生活を重視した「養生」という考え方がありました。

季節の症状にあった食べ物を積極的に食べることも養生のひとつです。
ちなみに休ませ過ぎることも、東洋医学的にはよくないのです(気が弱る)。
何ごともバランスが大事なわけですね。

こんなときは東洋医学

なんとなく体調が悪そうだけれど、動物病院に行っても「特に異常はありません」といわれる…そんな病名が特定されない体の不調を飼い主さんが感じたときは、東洋医学が向いているかもしれません。

そんな東洋医学の代表といえば「漢方」ですが、これはすごいものなのです。
というのも、つまりが中国が4000年かけて完成させた、悪く言えば壮大な治験の末にできた薬なわけです。
じっさいは、もともと中国で起こった医学が、7世紀には日本に伝えられ、日本独自の漢方薬が広まったとされているのですが、西洋医学の薬が太刀打ちできない歴史があることは事実です。

いかがでしょうか。
現在の小動物臨床は西洋医学が9割以上です、しかしそれにはない魅力があるから東洋医学もあるのです。
東洋医学について詳しくはまた機会があれば書きますね。

本日は以上です。

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