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犬や猫のごはんの量は大丈夫?手作りなら計算も必要?にプロが解説

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オオハシオニコです。

動物が元気なうちならともかく、年を取ってきたり、病気になったりすると、ごはんをいままでより食べなくなってしまうことが心配になりますね。

食べてはいけないものを指示されたり、逆にこれを食べてくださいといわれたものを食べなかったり…何が足りていて何が足りていないかがわからなくなってきてしまう飼い主さんも多いようです。

本日診察にこられたわんちゃん。
軽度の慢性腎不全で、定期的に皮下点滴に通われ、腎臓用のサプリメントやお薬を使っています。

とっっっっっっても偏食が激しいコで、もともとやせぎみなのが病気でしかも高齢になり更にガリガリになってしまいました(まぁミニチュアピンシャーなんですが)。
以前通っていた動物病院の獣医師に、これは無理矢理でも食べさせなきゃ!と指導されるほどで、頑張って1日3回注射器を使ってごはんを食べさせていました。

先の見えない治療に不安を感じられたのか私の診察にこられるようになったのですが。
転院されて3ヶ月たったいま、手づくりごはんと、腎臓用ウェットを自分で食べるようになりました。
「自分で食べる」ということは当たり前のことのようですが、ずっとこれまで難しかったことだっただけに、飼い主さんは不安がいっぱいです。

飼い主さん
飼い主さん
今のごはんの量ってどうなんですか?

獣医オオハシ
獣医オオハシ
どう?といいますと、足りてるか多くないか、ということですか?

飼い主さん
飼い主さん
そうです、なんだか昔より少ないような気がして

①病気のうちの犬や猫、前より量を食べないけど大丈夫?

病気にもいろいろありますが、病気になる前より食べなくなることが大半です。
それは、病気に伴う痛みや不快感、内臓の機能低下により食べたいという気持ちがなくなってきてしまうからです。
また、病気によっては治療として制限食が有効なことがありますが、動物によってはそれが好きではないこともよくあります。

体調不良、食べなれないごはんにより以前より食べなくなっていてしまった結果、やせてきてしまうことがよくあります。これは病気とお付き合いする体力が失われてしまっているため、よろしくはありません。獣医師とよく相談しましょう。

②高齢のうちの犬や猫、前より量を食べないけど大丈夫?

高齢になると一般的に代謝が落ち、必要となるエネルギーが減ってきます。そのため自然と食欲がおち前より食べなくなっていることがあります。
また、歯や口の中の状態によってはフードがだんだん食べにくくなっていることもあります。
体型や体重に低下が見られるようであれば、フードの内容や形の見直しをおすすめします。

③うちの犬や猫にもっとたくさん食べてほしい!どうしたらいい?

そのコの好みにもよりますが、

  • そのごはんを食べる環境を変える:器を大きさや高さを変える、食べる場所を変える、飼い主さんが介助してあげる
  • ごはんの形を変える:ふやかす、小さくする、温める
  • ごはんに何か足す:野菜や肉魚、市販のトッピング、だし汁、ごま油など
が食欲をアップさせることがあります。
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④何をしても食べない犬や猫、どうしたらいい?

おやつもごはんも水も飲まない…それはもう自然に食べるようになるのを待つ、または病院へいくしかありません。
比較的若いコであれば一日くらい様子をみても大丈夫です。
持病がある、高齢であるコは脱水するとそれがより状態を悪化させる可能性があるため、病院へ確認することをおすすめします。

いよいよ食べなくなってきた場合、それは飼い主さんの考えによって変わってきます。

どうやっても食べない → 強制的に食べさせる → 鼻からチューブを入れて流動食を入れる → 胃瘻チューブを入れて流動食を入れる

一般的な動物病院でもここまでは対応可能です。

段階的に進むコもいますし、自分から食べなくなったらそこで治療はやめる飼い主さんもいらっしゃいます。
どれが正しいとはいえません。

⑤結局ごはんの量が足りている?手作りなら計算する必要がある?

ごはんが足りているかどうかはどこで判断するか、実際にその動物を見るのが1番です。
診る、ではなく見る、で、大丈夫。
難しくはありませんし、計算する必要もありません。

前より太っていれば → 減らす
前より痩せていれば → 増やす
前と変わっていなければ → キープ

簡単ですが、それだけです。

ピンシャーちゃんも、じつは以前より体重は増えていました(むくみではありません)。

栄養的な計算は転院されてきたときにした最初の一回で、しばらくは自分で食べる意欲を大切にしたいので、今のごはんで続けることになりました。

獣医オオハシ
獣医オオハシ
食べる楽しさを大切にしたいですね

本日は以上です。

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