お腹をこわした、皮膚がかさかさする、鼻水が・・・と人も犬も猫も、周りが同じような症状をみせてることに少々おびえています獣医師のオオハシオニコです。
さて、先日いらした常連さんのトイプードルくんの飼い主さんから、興味深い質問をいただきました。
だとすると、インド人は10年以内に人口世界一になるうえ、ボケないで元気に過ごせるなんてすごい人種が地球にいっぱいいることになるんですね。
ともあれ、それが本当ならカレーの何がいいかによって、その願いはかなえられることができません。
さっそく調べてみました。
認知症から逃げたい人は週に3回カレーを食べる
飼い主さんの話の認知症の専門医はちゃんと存在されています。
愛知県にある国立長寿医療研究センターの老年内科部長・遠藤英俊医師です。
認知症の中で最も患者数が多いアルツハイマー病は、脳の神経細胞の中に特殊なゴミが溜まることで発症します。カレーなどに入れるターメリックというスパイスに含まれる『クルクミン』にはそのゴミを溜まりにくくする作用があります。’04年に金沢大学の研究で発見され、マウスの実験でもその効果が証明されている。『カレーをよく食べるインドでは、認知症の人が少ない』という論文も出てきているんです。もちろん、私も週に2~3回は昼食にレトルトカレーをチンして食べています
(DEGITAL FRIDAY)
実際このドクターのデスクにはレトルトカレーが並んでいるそうです。
カレーのスパイスクルクミンはアルツハイマーを予防する効果が期待できる
日本語は金沢大学や昭和大学で、クルクミンの研究が進んでいるようです。
また2005年にカリフォルニア大学でも詳しく調べられています。
一部訳すと
クルクミンには抗酸化作用、抗炎症作用、抗アミロイド作用があることを示すデータがあります。 さらに、アルツハイマー病(AD)の動物モデルでの研究は、ADのアミロイド病変の減少におけるクルクミンの直接的な効果を示しています。 食品添加物としてのクルクミンの広い使用とヒトでの比較的小規模な短期研究により安全性が示唆されているため、クルクミンはADの治療および/または予防における有望な薬剤です。 それにもかかわらず、クルクミンの生体内での、安全性、耐容性に関する重要な情報は、特に高齢者集団では不足しています。
みたいな感じのようです。
犬にクルクミンは問題ない?
一般的に、スパイス類に犬はあまり耐性がなく消化器症状や肝障害を起こすことがあります。そのため積極的に進めることはあまりありません(犬もあまり好みません)。
しかし、クルクミン(ウコン)を使ったペットフードはあります。
サプリメントもあります。
認知症予防を意識したものばかりではないようですが、無理なく続けられると便利ですね。
実際クルクミンを使ってみると?
スキンサポートにしろ、イミューンにしろ、保存状態によってはかなり「黄色く」なります。フードやサプリから黄色の色素がしみだし、パッケージに黄色くうつることがあります。
そのため、これらの商品は飼い主さんから「これってだいじょうぶ?」と問い合わせを受けやすい商品でもあります。
実験はマウスや人で行われているものなので、犬での認知症予防効果は不明ですが、過剰過ぎなければ急性に体調に影響を与えることはあまり考えられません。
カレーそのものを食べさせることはおすすめできませんが、クルクミンを上手にとりいれて、ぜひ楽しいシニアペットとの毎日を送ってくださいね。
本日は以上です。