オオハシオニコです。
3月になりました。
春になり暖かくなり、うきうき楽しい時期…はいつからこんなに「花粉」と戦う時期になってしまったのでしょう。
そしてそれは人に限らず、人ととても近くで生活している犬にも起こってしますのです。
そう、花粉症は犬にもあるのです。
- そもそも花粉症ってなんでしたっけ?
- 犬も花粉症になるんですか?
- どんなものを食べさせたら予防できますか?
最近よーくきかれる質問です。
そこでたぶん診察室できかれているということは、一般的にも気になっているんだろうということで、今回は花粉症について知るための話です。
花粉症って何?
スギ花粉が有名ですが、ブタクサ、ヒノキ花粉も多くなっています。
アレルゲンとなる花粉が体に侵入すると、IgE抗体がつくられます。
IgE抗体は免疫機能のなかで働く肥満細胞の一種の表面にとどまって、花粉の再進入に備えています。(この時はアレルギー症状は起こっていません。)
次に花粉が進入してIgE抗体のと花粉が結合すると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった炎症を起こす物質が出てきます。
これらの炎症物質がアレルギー症状の原因です。
IgE抗体があると必ず花粉症を発症するとは限りません。
個人個人の体質や体調、自律神経やホルモンバランスによって左右されます。
IgE抗体陽性のうち何割かは症状のない「花粉症準備状態」です。花粉症を発症するかしないの予想は難しいので、シーズン中は無症状の人も花粉を避けると安心です。
犬や猫も花粉症になるの?
しかし、ヒトの場合目、鼻、口に症状が出やすいところになりますが、犬や猫は皮膚や耳に多く出ます。
鼻づまりやくしゃみ、眼の充血や涙よりも、ある季節になると体のあちこちを痒がるようになる皮膚炎の状態に多くなります。
体毛のある犬や猫は静電気を発生しやすく、それで花粉を全身に引き付けてしまうとも言われています。
花粉症には何を食べさせたらいいですか?
2013年の筑波大学の研究で、毎日バナナを食べ続けると、 花粉症の症状が抑えられるというデータが発表されています。
今のところメカニズムはまだ研究中ですが、若い男性で効果が出やすいようです。
あくまでヒトのデータですが、どうでしょう。
これなら余すところなく、すべて食べられそうですね…。
花粉症予防に犬や猫におすすめなのは
- 青魚
- ビタミンA、C、E
- ヨーグルト です。
オメガ3脂肪酸の多い青魚は、花粉症の炎症に関わるTNFαを抑えます。
ビタミン類は炎症で発生する活性酸素を抑えます。
ヨーグルトは腸内環境改善から免疫機能を改善します。
控えたいものは、脂身の多い肉です。
肉の脂肪に多い、n-6系脂肪酸が免疫グロブリン(IgE)を産生しやすくなるので、なるべく赤身の部位を選ぶといいですね。
ちなみに、よくヒトでいいと言われる甜茶や玉ねぎなんかは抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれているからオススメされるようです。
犬の花粉症についての診断や治療について知りたい方は次を読んでみてください。