ひとつ前の投稿で、犬猫の手作り食の必要性を整理しました。
でもごはんに「必要性」だけって味気なさ過ぎですよね。そもそも毎日パーティー!とはいかないまでも、ごはんには楽しみがあっていいはずですから、食の必要性だけに注目するのはちょっと違うのではないでしょうか。
そこで今回はあえて手作り食のメリットだけに焦点をあてて
とペットのごはんにお疲れ気味の飼い主さんが前向きになるような、その魅力を整理します。
圧倒的なカスタマイズ性
手作り食の一番の強みは、その子だけの食事を作れることです。
栄養素の量・比率を調整できる
人と同じように犬猫も年齢・体質・活動量・既存症によって必要な栄養バランスが大きく異なります。
手作り食なら、
– タンパク質を増やす/減らす
– 脂質の種類を選ぶ(鶏脂・魚油など)
– 炭水化物の全体的な比率を調整する
-ミネラルやビタミンを追加する
なんて調整が可能です。
飼い主さんが学んだり、専門家のサポートを受けることで、うちのこにに合わせたピンポイントの配合ができます。
材料を自由に選べる
食材選びの自由度も大きなメリットです。
– これまで食べたことのない新しいタンパク源(鹿肉・馬肉・ターキーなど)
– 非遺伝子組み換え食品、オーガニック食材
– 添加物を避けたシンプルな材料
こんなこだわり食材を飼い主さん自身で選んであげることができます。
調理・保存方法を自分で管理できる
調理方法を自分で選べることも安心ポイントかもしれません。
– 防腐剤を使わない
– 適切な加熱で消化性を高める
– 冷蔵・冷凍保存を自分で管理できる
– パッケージ材の影響を避けられる
「何が入っているかわからない」という不安を解消できる限りなく、透明性の高い食事管理ができますね。
アレンジ力の高さ
手作り食は、いったん作ったものでも食材の状態や調理方法を工夫することで、より体調に合った優しい食事にアップデートできます。
お腹の調子が悪ければ…消化しやすい形に
– 細かく刻む
– もっとよく煮込む
– 脂肪が多いものを取り除く
食欲がないときや何かしらの回復期には…栄養価アップ
– 複数のタンパク質を取り入れる
– 身体にいい脂肪を増やす
– 失ったビタミンを調整する
ペットフードはある程度の大量生産の都合上加熱や加工が一定で、その後に行える工夫は限られていますが、手作り食は飼い主さんのやる気次第で工夫は無限大です。
「食べたい」と思えるごはんを作れる
好き嫌いが極端に激しいこ、食欲が落ちているこ、体調や病気で食べられないこにとって、
食べたいと思えるごはんは治療の一部です。
市販フードでは難しい「その子の好みに合わせた調整」が可能です。
とくに重症患者や幼いこ、高齢のこでは、食欲低下が命に関わることがあります。
若く元気なこであれば
が通用しないのです。
手作り食は嗜好性を高め、バリエーションをつけやすいため
– 食べる量が増える
– 体力が維持できる
– 投薬がしやすくなる
など、生活の質を大きく改善することがあります。
うちのこのためだけの治療食になり得る
手作り食は正しく設計すれば単なる家庭料理ではなく、うちのこの体質・病気・生活に合わせたオーダーメイド療法食になり得ます。
– 複数の病態に合わせて調整できる
– アレルギーフリーの安全な食材だけで構成できる
– 重症患者でも嗜好性、消化性を高めて食べられるようにできる
市販フードでは対応しきれないケースでも、手作り食は柔軟に対応できます。
手作り食は「愛情」だけでは成立しない
サザエさんのころのように、犬はつながれて犬小屋に、猫は自由に出入りして屋根で昼寝する、というスタイルのペットはかなり珍しくなりました。そんな生活スタイルの変化に合わせ出てくる悩みを解決するために、手作り食が必要となる場面は実際増えています。
だからこそ、手作り食の正しい情報を知って、ある程度準備をしてから始めていただくことで、 手作り食の良さが引き出せます。
手作り食は、飼い主さんの愛情が形になった選択肢です。しかし、どんなに愛情をもっていたとしても 犬は犬、猫は猫、ヒトとは身体の仕組みや機能が異なるためオリジナルの栄養学があり、病気がある場合はさらに難しくなります。
あまりに軽く考えすぎると、そのときは喜んで食べてくれたとしてもその後トラブルにつながることもあるのが犬猫の手作り食です。本当に愛情をもっているのなら、その場の勢いでやってみるのでなく、 最低限正しい知識と計画をもって、まずは小さく始めていきましょう。




