もろもろ雑談

動物病院の獣医が解説!2019 ペット保険の比較・おすすめ・必要性

オオハシオニコです。

ほぼ毎日、動物病院で副院長しているのですが、ペット保険について飼い主さんから質問されたり、保険加入のための一般身体検査を頼まれるようになったのはここ10年ほどでしょうか。

飼い主さん
飼い主さん
保険に入ってて、本当によかったわ~

ということもありますし

飼い主さん
飼い主さん
保険に入っているのに!(使えないの?)

なこともたくさん見てきました。

なかには悪用した飼い主さんや獣医師をみたこともあります(ちなみに全てばれています、保険会社の調査能力ってすごいですね)。

とくにここ3年ほどで、新規参入も増え、飼い主さんの選択肢も

「アニコム or アイペット?」
ではなくなりました。
そのぶん、細かい規定や制限がつき、飼い主さんにしてみれば迷子状態でしょう。

今回は

飼い主さん
飼い主さん
自分でネットを調べまくってここにしました!こんなにお得に入れるんです!!

という方は読まなくていいので、ペット保険てなに?入るものなの??な方に現場の声をお届けしたいと思います。

 

獣医師が解説:ペット保険とは

ペット保険とは、飼っているペット(犬、猫、ウサギその他)のケガや病気で発生した動物病院でかかる通院費や入院費、手術代などの一部の費用を保険会社が負担する契約です。
会社ごと、また商品ごとに細かく特約が異なるため、そのご家族に合ったものをセットすることで、人のケガ・病気の補償と同じように、ペットの 医療費に対する自己負担額が軽減される保険です。

会社ごとに違いはありますがざっくりいうと

ペット保険 = メイン保障 + 特約

メイン保障

  • 通院:診察料、処置料、薬代 など
  • 入院:入院料、入院中の注射代、検査代 など
  • 手術:手術料、手術中の輸液代、麻酔代、処置代 など

特約

  • ペット賠償責任特約
  • ペット葬祭特約

で構成された、上記のことに使える保険です。

つまり、予防には使えないので、ワクチン・フィラリア・ノミダニ・避妊去勢手術なんかは対象外となります。また、先天性疾患や保険加入前からかかっていた病気も保険がおりないことがほとんどです。

獣医師が解説:ペット保険の現状

10年以上前に自分が獣医師になったばかりのころは、まだまだペット保険はマイナーな存在でした。首都圏でも、獣医師が一人でやっているような動物病院ではペット保険は取り扱わず(なんだかめんどくさそうというのが主な理由)、窓口清算ができる病院はそのマークを受付やホームページに掲げることがメリットとなりました。

また、飼い主さん一人当たりの単価もそう高くはなかったため、保険に入る必要性を感じる方も少なかったようです。
よく「ラブ」みたいな犬の名前を書いた茶封筒からお金を出している飼い主さんをお見かけしました(ラブちゃん費として仕分け貯金されていたようです)。

月日が流れ、ペットにできる医療は大幅に進歩し、それに伴い小動物の医療費もどんどん高額になっています。
ひと昔前ならあきらめなければいけなかった病気が、高度な手術や徹底した入院管理、高額な薬で改善することができるようになったのです。
そうすると、気になってくるのがお金です。
いくら大事な家族とはいえ、残念ながら一生そのコがお金を運んできてくれることはない(ごく一部はあるかもですが)わけですから、備えなければなりません。

そういった需要と供給とバランスで、ここ数年ペット保険が急速に普及してきているのです。

老舗ペット保険(窓口清算可能)

:アニコム、アイペット

後発組(飼い主さんの事後請求が基本)

:アクサダイレクト、FPC、楽天 など

ちなみに、臨床経験のある獣医師の転職先としてもペット保険会社は人気です。
求人募集も多く、私の知り合いだけでも4人はそちらに行きました。

獣医師が解説:ペット保険の口コミ(というか診察であること)

一日の来院頭数が100頭を超える当院の場合、ペット保険をご利用される7割強が、アニコム・アイペットの窓口清算です。
やはり、その場で少額で済むメリットは飼い主さんにとって大きいのかと思います。
しかし動物病院からするとなかなか面倒が多いのもこの2社です。
月に一度、保険会社から連絡が入り、一度は利用されたものの実は対象外だったため追加支払いが必要だったり、回数制限や限度額制限が宣告されたりします。
そんな面倒がかかるなら利用する承認番号を発行する時点で言ってほしいものなのですが、そこまで人材が足りないのか、とりあえずは使ってほしいのか、必ず後付けです。

では事後請求のほうが、飼い主さんも動物病院も楽かと言われると、それは会社によります。
病院発行の明細があれば、あとは簡単な書類一枚で済むところもありますし、2~3枚にわたる記録用紙に記入が必要なこともあります。
あまりに時間や手間がかかるものには別途書類作成料をいただく必要がでることもあるので、これも考えものです。

ペットショップで購入するとだいたいがアイペットかアニコムにすでに加入しています。
しかし、年々保険料が高く、また規約が厳し目になるためある程度のところで解約、または他の保険会社に変更される傾向が見られます。
いまならもう加入できない、年間限度額なしのプランも保険料が高くなりすぎてやめられる方がいらっしゃいます。

ご家族で加入されている他の保険と合わせて、アクサやSBI、楽天などが最近は多くなってきたなと感じます。
またSNS広告でみかけるPS保険も飼い主さんが若めの方に人気があるようです。

どんなことでもそうですが、自分で何かをする手間を省こうとするとサービス料として加算されます。
自分で行動することが面倒くさくて何千円単位なら払っちゃう!方は総合窓口保障の商品、無駄を省いた分調べたり取り寄せたりを自分でやります!の方はネット商品がおすすめです。

全体としては、以前に比べ保険を利用されている方は圧倒的に増えています

獣医師が解説:ペット保険で人気のものを比較

2019年3月現在の人気ランキングを2つのサイトで調べてみました。

簡単にまとめてみると…

  カカクコム ライフィ
1位 フリーペットほけん(FPC) うちの子(アイペット損保)
2位 PS保険(ペットメディカルサポート) PS保険(ペットメディカルサポート)
3位 うちの子(アイペット損保) SBIいきいき少短のペット保険   (SBIいきいき少額短期保険)
4位 うちの子ライト(アイペット損保) うちの子ライト(アイペット損保)
5位 アクサダイレクトのペット保険(アクサダイレクト) いぬとねこの保険          (日本ペットプラス少額短期保険)

 

ライフィ5位の「いぬとねこの保険」以外は利用されたことありますね!
なんとなく納得!のランキングです(やや操作性も感じますが)。

総合的でやや高額なもの、保障をしぼった低価格のものの二極化しているようですね。

獣医師が必要か自分で検討

実は自分自身入ったことがないので、カカクコムさんで試算してみました。

犬バージョン:フレンチブルドッグ 避妊メス 7歳

通院・入院・手術保障すべてつけてみると人気5商品で2,400円~4,200円と毎月1,200円の価格差があります。
高額のところは80%保障と人の後期高齢者以上の待遇だったり、一日限度額や回数制限は年間限度額を超えない限りはいくらでもオッケーと太っ腹…とおもいきや限度額がやや少なめですね。

うーん、でも年間で50万円超える医療費といえば、整形とか眼科の高額オペになるので、フレンチブルドッグでこの年齢で骨格異常がなくて(脊椎はもちろん変ですよ、フレブルですから)、白内障になったときに手術しないつもりであれば十分かなあと思います。むしろお薬が高かったとき、一日限度額一万円とか、年間20日間までと言われるほうがこのコであれば使いづらいように感じます。
ガンや病気の待機期間(保険始期日から一定期間中、保険金をお支払いしない期間のこと。ペット保険によっては保険契約が初年度である場合、病気に関しては保険期間の初日から3約一カ月を待機期間としています。待機期間は、病気の潜伏期間を考慮して設けるためガンは長めだそう)も忘れずチェックです。

猫バージョン:雑種 去勢オス 3歳

通院保障をつけると、1,500円から2,500円とあまり犬と変わらない選択幅です。
オスであることから泌尿器系の病気にならないよう全力をそそぐことにはなりますが、誤食や骨折なんかも考えると、手術保障が年間1回10万円で済むかどうか。一日限度額と手術限度額とのバランスになりますね。

獣医師が出したペット保険の結論2019

このフレブルちゃんと雑種くんを飼っていたとして、仮に2匹ともにペット保険に入るとすると、3,900円~6,700円が毎月の支払額となります。

・・・・・。

たぶん入らないです、保険。
そのぶんを貯金にしておこうかな。

しいて言えば、フレブルちゃんは全身チェックしたうえで安めの総合保障タイプ、雑種くんは傷害保険に入ろうと思います。

理由は、フレブルちゃんは今後内科治療中心になること、雑種くんは体型・生活管理を徹底して8歳11か月(だいたいの保険の加入限度年齢)まではケガの保障中心になることを考えてです。

最後に動物病院の獣医師として一言。
基本、動物病院は飼い主さん寄り、せっかくの保険をいっぱい有効活用してほしいと思っています。
保険に加入されていたら必ず保険証を持ってくる(加入内容がわからない、ひどいとどこのに入っているかもわかりません)、他の病院でも使っている場合は申し出る(承認番号が発行できません)、他にも希望があればご相談ください(保険の範囲内で薬が欲しいとか)。



ひとつひとつ検討するのが面倒な方は、資料一括請求がお手軽ですね。

 

獣医オオハシ
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