ついに10月を迎えましたね。
増税前の駆け込み需要で、9月は思いがけず忙しかった獣医師のオオハシオニコです。
忙しかった理由はいろいろありますが、大きく分けて二つです。
- ペットフードや薬予防薬などを希望する人の対応
- ホテルや手術で預かり中もしくは未納の方の支払いを一旦〆るための 会計業務
それぞれについて詳しめにお話しします。興味がある方は少ないかもしれませんが「ふーん」という気持ちでよかったら読んでみてください。
増税前普通の動物病院で売れたもの1位 ペットフード
ペットフードは法律上は食品ではないため、当然軽減税率は適用されません。ティッシュなんかと一緒で、消費税は8%から10%に強制的にあがります。これは、購入して持ち帰るものであれ預かり中に院内で消費するものであれ同じことです。
そして動物病院で扱っているペットフードというのは基本的にはお高いです。
1000円以下のものは 猫の200 G または犬の300 Gなどでほとんど見かけません。おやつでも、大体500円から900円は余裕でします。
つまり消費税が2%上がると最低でも20円は値上がりする計算となります。
と思われる方も多いと思います。
しかし多くのペットにとって、ペットフードというのは食事の全てです。つまりその子が生きている限り食べることになるわけなので、削ることはなかなか難しいのが一般的です(もちろん手作り食はこの子はこの限りではありません)。
そういうわけで、何かの病気や体質で一定のペットフードを食べ続けているペットの飼い主さんは、比較的小分けのパッケージ1 kg や3 kg のものを大量買いするもしくは缶詰をケース買いするということが、この2週間の間にたくさんありました。
増税前普通の動物病院で売れたもの2位 サプリメント
動物のサプリメントや予防薬も当然2%消費税が増加します。
これらはペットフードよりも長期に保存することが可能であるため、まとめ買いをする飼い主さんが多くいらっしゃいました。サプリメントはともかく、予防薬は大切なペットをかゆみや痛み、ひどくすると感染症から守ることができます。ついうっかり忘れてしまう、ついうっかり切らしてしまうことがないよう、購入されておくことは愛情深い飼い主さんに違いありません。
増税前普通の動物病院で売れたもの3位 常備薬
一年中いつもではありませんが、季節の変わり目に皮膚にかゆみが出る、お腹を壊しやすくする、足が痛くなるなどそのたび頓服でお薬を飲んでいるワンちゃんやネコちゃんがいます。
飼い主さんもその病気と付き合いが長いので、以前に見たことがある症状だとまずは病院に来る前に常備薬を1~2日飲んで様子を見ることがよくあります。そのため
と消費税が上がる前にお求めになる方が多くいらっしゃいました。
特にアポキルと言われる痒み止め、オンシオールと言われる痛み止めはなかなかに高額です。あらかじめ購入しておくことで節約効果は高いのかもしれません。
当院では分包をすることで転売を防いでいますが、残念なことに一部ネットでは動物用の医薬品も大ぴらに横流しされていることがあるようです。
大切なペットにどこの誰かもよくわからない人から薬を買うことはもちろんお勧めできませんよ。
購入とは異なりますが、7月ぐらいから今月末、まで去勢手術や避妊手術、歯のスケーリングや 涙やけのための鼻涙管洗浄、しばらく様子を見ていた 膝や腰の手術 腫瘍の切除など手術の件数は明らかに増えました。
中には節約のために9月までに手術をしたいですと素直におっしゃる方もいらっしゃるほどです。
手術となりますと20万かかることもあります、2%の節約効果はかなりなものですね。
動物病院によっていろいろ対応が異なると思いますが、以前にもご紹介したように当院では 明日からまた新たな気持ちで仕事に励みます 。
正直カルテを書く方としては、10%は非常に計算しやすく保険の計算もしやすいので大いに助かることは助かります。
本日は以上です。