オオハシオニコです。
いきなりですが、ホタテはお好きですか?
独特の香りと味、犬はもちろん、猫は大好きです。
そこで気になってくるのか、たまにきかれるのが
結論から言うと
普通の猫とホタテアレルギーの猫は、まったく別です。
普通の人(食べ物アレルギーのない人)と卵アレルギーの人に、「オムレツ食べても大丈夫ですか?」ときくのと同じくらい次元が違います。
したがって
- 普通の猫にホタテをあげる場合
- 食べ物アレルギーをもつ猫にホタテをあげる場合
順番について解説します。
自分の猫ちゃんがアレルギーを持っているかわからない場合は、アレルギーかもしれない?くらいな気持ちでホタテにチャレンジしてほしいので②を読んでください。
猫にホタテをあげたいのはなぜ?
最近かなり高齢のねこちゃん増えてきていますね。
昨日いらしたシロちゃんも、恐らくは20歳超えです。
軽度の腎不全と甲状腺機能更進症、そして慢性的なカゼによる鼻水がありますが、あとはだいたい安定しています。
薬を飲ませる、投薬という行為で吐き気や興奮による神経異常(目が回る眼震や頭部旋回)が起きてしまうので、お薬は基本使わず、週に一度点滴と注射をもう何年も継続されています。
そんなシロちゃん、腎臓用のごはんがまあまあ気に入ってくれているのですが、たまに飽きてしまうこともあります。
そんなことがつづくとき、飼い主さんは心配になりいろいろと工夫をしてみるそうなのですが。
蒸しホタテ…きいているだけでおいしそうですね。
シロちゃんもお皿に入れてくれるのを、じっと待っているそうです。
しかし、ホタテを食べるとなにか大変なことが猫に起きてしまうのでしょうか?
普通の猫にホタテを食べさせると大変なことが起きてしまう?
実はホタテに限らず、二枚貝類は殻の中身が全て安全に食べられるわけではありません。
- 黒っぽいところ=ウロ(中腸腺)…食べられません。必ず取り外してください。
- 一番大きい白い円柱状のところ=貝柱…ホタテといえばこれ!いわずと知られたお馴染みの部位です。お刺身やバター焼きなどで楽しめます。
- 回りにあるぴらぴらした弾力のあるところ=貝ひも(ミミ)…コリコリとした食感が美味♪お刺身やバター焼きにして細かくするのがオススメです。
- 貝柱のそばのむにむにしたところ=エラ…食べられません。取り外ください。
- オレンジやクリーム色のやわらかいところ=生殖巣(白子:オス、卵:メス)…バター焼きやカレーなどの具にオススメです。生食はお腹を壊すことがあるので、必ず加熱してお召し上がりください。
黒っぽい「ウロ」は肝臓や膵臓の働きをしており、中には胃があって、口から取り込んだえさを消化、一部は吸収したりします。そのためいわゆる貝毒が、たまりやすいので食べられない部分です。
また「エラ」は、呼吸や海中にあるえさをろ過して集める働きをしています。これもおすすめできません。
つまり、ホタテの中でも、下痢や腹痛を起こす原因となる貝毒や不純物がたまりやすい部分は、猫でなくともヒトでも避けたほうがいいということです。これを食べると大変なこと=下痢吐き気、震えなどが起きる可能性があります。
安全に上げたいなら・・・↑お手軽ですね。
普通の猫にホタテをあげるとき注意することは?
だいたいの人がイメージするホタテはあの貝柱の部分ですよね。
わざわざ犬や猫にあげるために生ホタテを自分で開ける方はあまりいらっしゃらないとは思いますが、もし!いたとしても!貝柱を与えるぶんには全く問題ありません。
ヒモや白子・卵をあげたい場合は、しっかり加熱してこまかく切ってあげてください。
手軽に安全に手作りに取り入れるのであれば、やはりお高いですがお刺身用のものを買って、火を通すことがおすすめです。
食べ物アレルギーをもつ(もっているかもしれない)猫にホタテをあげるとき注意することは?
過去にはっきりと、ホタテを食べたあとに吐く、震える、よだれが出るなどの即時型アレルギー症状が出た猫に「ちょっと食べてみる?」とホタテを与えるのはとても危険です。
そんな機会はないと思いますが、それでもどうしてもホタテを与えてみたい場合は、必ず動物病院で相談の上与えてみてください。万が一のときはアナフィラキシーショックの治療をしてもらう必要があります(しないと死んでしまうことがあります)。
アレルギーかもしれない、アレルギーかわからないけどあげてみたい場合行うのがいわゆる「食物負荷試験」です。
これはつまり、実際にその食べ物を食べさせてみて、動物の症状がでるかどうかを観察する方法です。
非常に原始的な手段ですが、食物アレルギーの診断でこれに勝るものはありません。
テストのやり方は様々です。
基本はごく少量から始めて、15-20分毎に量を増やしながら繰り返し食べていく方法が標準的です。
まあ、ホタテ自体そんなに大量に食べるものではないと思いますが、間違ってもたらふく食べさせてしまうようなことは避けてください(アレルギーでなくても、食べなれないものをそんなに一度にたくさん食べれば下痢くらいはするでしょう)。
猫のアレルギーについてもっと知りたい方は⇩をいかがでしょうか。