7月?の涼しさが毎日続き、体調不良のペットたちが続々やってくることに、季節の変わり目を感じておりますオオハシオニコです。
さて、日々診察していると
とか
という症例が定期的にあらわれます。
また今はネットな世の中なので、飼い主さんが自ら情報を集めてきて、当院からの紹介を希望されるときもあります。
今回はふつーの街の動物病院から別の施設へ紹介されるとき、よく飼い主さんからきかれることをまとめてみました。
どなたかの参考になればいいですね。
紹介されるとき
飼い主さんの希望があるとき
飼い主さんのお考えにもよりますが、新しい情報を積極的に取りに行く、フットワークの軽い方だと
と転院を希望されることがあります。
こういった場合、転院先はもうご自身で決めていらっしゃるので、こちらの手間がいくつか省けます。
紹介元の病院としては、転院先に連絡を取り、予約を取り、紹介フォーム記入、指定された検査結果を飼い主さんにお渡しします。
より高度な診察、治療が必要であるとき
動物の状態を治療するためには、より専門的な治療や検査、それを専門的に行っているスタッフがいる環境が必要と担当医が判断した場合に、転院をおすすめすることがあります。
この場合、飼い主さんの通える場所や時間を考えなくてはならず、いくつか紹介先をあげて選んでいただくことが多いです。
紹介先として候補にあがるものは次のように分けられます。
紹介先
大学病院
- メリット かかる費用に限度がある
研究的要素もあるので、ある程度以上の金額は超えないよう、考えてくれていることがあります(もちろん天井知らずのこともありますのでよく相談しましょう) - デメリット 予約がなかなかとれない
科によっては毎日やっていないこともあり、予約が一月待ちはたまにあることです。
もう少し早くみてもらえませんか?とダメ元で言っても早くならない、ダメなことがほとんどです(数年間大学の動物病院で働いていた経験からしても、なかなか早くすることは難しいと思います)。
二次施設病院
- メリット 予約が取りやすい
症状によってはけっこう無理をきいてくれるため、だいたい2週間以内には予約がとれることが多いです。
- デメリット 費用が天井知らず
基本的には結果を出すことが求められるので、新しい治療や高価な治療も行われるため、費用はどんどん重なっていきます。
専門病院
街の病院のようで、専門を持っている動物病院です。
- メリット なじみやすい雰囲気
いつもの病院と働いているスタッフの雰囲気はわりと近いはずです。一般獣医療をふつうにやっていることもあるため、予防や既往症状の相談も気軽にできますね。
- デメリット また紹介になることがある
病院によっては、より高度な治療が必要と診断され、結局大学病院や、二次施設病院を紹介されることもあります。
紹介されたあと
病気の診断や治療方針が決まると、どこでどのように治療していくかを相談することになります。
- 例1) 診断のみで治療は紹介元にもどる
- 例2 )治療終了まで紹介先で行なう
治療後
大学病院や二次施設病院で治療した場合、基本的には紹介元の動物病院へ戻り、3カ月~半年に1回程度定期検診を受けるようになります。
実は当院もある分野においてはやや専門的な部分があるため、週に数回は紹介の患者さんが新規でいらっしゃいます。
一口に「紹介」と言っても、きちんと紹介状をもってきている方、あらかじめ紹介元から連絡があった方、はいいのですが、「○○(当院)が専門でやってるみたいだから行ってみたら?」的なノリできてします方も多いのが事実です。
<p>現在行っている治療、これまでの経過がまったくわからずいきなり来られると、困ってしまうことが多いのです(薬の飲み合わせ、過去行なっていた治療がわからないと治療方針がたちません)。
せめて今何をどのくらいの量で、どのくらいの期間続けているのかくらいは飼い主さんの責任として紹介されるなら知っておいてほしいなあと思うこともあります。
たまにあるのが専門家にかかりすぎて問題が解決していない例です。
病院① 専門家が見つけるレベルの異常を発見、麻酔をかけての検査をしようと思ったら血液検査が異常すぎる
→病院②を紹介
病院② 血液内科の専門として診察、経過観察で大丈夫と診断、最初の異常については専門でないので何かおかしければ病院①にいってください
→いざおかしくなると①ではなく病院③を受診
病院③ いままでの経過がよくわからず、なぜ未治療で経過観察していたのか困惑
飼い主さんが納得、満足されまた動物にとってよい結果となる治療を目指して日々模索の毎日です。
本日は以上てす。